M-1グランプリ2022決勝の感想を簡単に書いておきます。(ネタ見せ順)
決勝ネタ 1st Round
①カベポスター
吉本興業/結成8年、決勝初出場
大声コンテストのネタ。
単純にネタとキャラが好みではなかったので、笑えるポイントがなかった。
掛け合いについては、特に違和感など気になるところはなかった。
今年関西のタイトルを2つ制覇しているだけあって実力はあるんだろうなと感じた。
②真空ジェシカ
人力舎/結成10年、決勝2度目
シルバー人材センターのネタ。
一つ一つのボケにセンスが感じられました。
③オズワルド
吉本興業/敗者復活からの勝ち上がり
明晰夢のネタ。
敗者復活戦と同じネタでした。
敗者復活戦で爆発的に面白い漫才がなかったため、一番面白かったオズワルドも決勝では埋もれてしまった。
④ロングコートダディ
吉本興業/結成13年、決勝2度目
マラソンの世界大会ネタ。
舞台を縦に使って交互にボケるスタイル。
舞台を縦に使うところが新鮮だった。(以前和牛もやってたかな?)
交互にボケるスタイルは笑い飯を連想した。
1つ1つのボケがきちんと面白く、マンガ的なわかりやすい漫才だった。
最後に伏線回収もされていてよくまとまっていたと思う。
ロングコートダディから流れが変わり、笑いやすい空気になった感じがした。
⑤さや香
吉本興業/結成8年、決勝2度目
30代で老化を感じて免許返納したというネタ。
以前の決勝進出時はあまり面白い印象は残っていなかったが、力をつけて戻ってきたと感じた。
王道的な力強い漫才で、ボケとツッコミがバチッと決まっている感じが最後まで続いていたので、かなり見ごたえがあった。
二人とも熱量高いのが好感持てました。(特にツッコミの人の熱量が高かった)
話の展開にも広がりがあり、最後まで飽きさせなかった。
⑥男性ブランコ
吉本興業/結成11年、決勝初出場
音符運びという職種のネタ。
大学の演劇サークルで知り合ったという二人は、キングオブコントの決勝常連ということもあり、演技力には定評があります。
ファンタジックなネタでしたが、あまりわたしの好みではなかった。
展開が少し読めてしまう内容だったのもマイナスポイントでした。
⑦ダイヤモンド
吉本興業/結成5年、決勝初出場
新しくできた日本語のネタ。
ボケとツッコミがうまくかみ合っていない感じがしました。
ツッコミの人が面白くない雰囲気を醸し出している。
ネタ自体も展開がなく最後まで単調でした。
⑧ヨネダ2000
吉本工業/結成2年、決勝初出場
イギリスで餅つきをするネタ。
たしか去年敗者復活で見たと思うが、その時より格段に面白いと感じた。
結成わずか2年でこれだけ面白いのはすごいと思います。
他にはない発想力も素晴らしい。
歌ネタ的な要素もリズミカルでテンポよく、最後まで楽しめました。
残念ながら真空ジェシカと同率4位で、最終決戦まで駒を進めることはできませんでした。
一緒に見ていた娘もかなり気に入っていました。
⑨キュウ
タイタン/結成9年、決勝初出場
全然違うものの中にちょっと一緒のものが混ざっているというネタ。
キュウはとても好きなコンビで、かなり期待していたのですが、今回のネタは残念ながら期待外れでした。
審査員の塙さんが言っていたとおり、「~でしょう」というフレーズに頼り過ぎていた感がありました。
志らくさんも「他にもっと面白いネタがあるのに、普通のを持ってきた」と言っていましたが、その通りだと思います。
もっと面白いネタで決勝に大きな爪痕を残して欲しかったです。(あるいは優勝)
このコンビの独特の世界観は大好きです。
特にツッコミの人の顔、声、間のとり方など、初めて見た時には忘れられないインパクトを受けました。
次回に期待します。
⑩ウエストランド
タイタン/結成14年、決勝2度目
あるなしクイズネタ。
山田邦子さんも言っていましたが、わたしもウエストランドには全く期待していませんでした。
2年前の決勝進出時も中途半端な印象しか残っていませんでした。
しかし、フタを開けたら今大会で一番笑っていました。
井口さんの毒舌が覚醒したという感じです。
特に「警察につかまり始めている」のフレーズには参りました。
また、ブラックマヨネーズやミルクボーイのように、漫才の形がしっかりと定まっているところにも感心しました。
要素を替えれば無限にネタが作れるパターンを確立した感じです。
決勝ネタ 最終決戦
①ウエストランド
1st Roundと同じあるなしクイズからの毒舌ネタです。
パターンは一緒ですが、要素が異なるのでこちらのネタも面白かったです。
ウエストランドが1st Roundから続いて2回連続でネタをやることになり不利に働くかと思っていたのですが、全くそんなことはありませんでした。
②ロングコートダディ
タイムマシンで江戸時代に行きたいのに行けないネタ。
1st Roundと同じくコント漫才。
マンガ的な発想とわかりやすさで面白かったです。
③さや香
男女の友情は成立するというネタ。
やはり熱量高く力強い掛け合いで引き込まれました。
総評
上位三組の出来栄えはかなり拮抗していたと思います。
ずば抜けて爆発的に面白いコンビがいなかったのは残念ですが、ウエストランドの毒舌漫才、ロングコートダディのコント漫才、さや香のしゃべくり漫才と、高レベルな3種類の漫才を堪能できて良かったです。
全て見終わって、個人的にはウエストランドに優勝して欲しいと思っていたら、その通りになり結果にも満足しています。
ちなみに、博多大吉はさや香に票を入れ、他の審査員の票はすべてウエストランドでした。
コロナの閉塞感や、最近のコンプライアンスを守らせようとする窮屈な風潮に対して、世間もこのようなスカッとする毒舌を望んでいたと思いますし、審査員のジャッジもそのような社会情勢を反映していたんだろうなと感じました。
ウエストランドがコンプラ、コンプラと言ってつまらなくなっている世の中に一石を投じる存在になってくれれば嬉しいです。
ただ、放送日が毎年日曜日なのが不満です。
日曜日じゃなくて、休日前の金曜とか土曜の放送にして、次の日を気にせずお酒でも飲みながらゆっくりM-1を楽しみたいです。
来年は放送曜日を変更してくれないかなぁ。。
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