経口内視鏡検査 経鼻内視鏡検査 比較画像

4月1日に胃内視鏡検査を受けて、胃潰瘍と診断されました。

1ヶ月近くず~っとお腹に違和感を感じていたので、理由がわかって少しホッとしています。

腹部の激しい痛みと高熱

3月の上旬ごろ、なんとなく気分がふさぎがちだったので、美味しいものでも食べてモヤモヤを発散しようと思い、家で家族と焼肉を食べました。久しぶりにお酒もたくさん飲みました。

次の日の朝は、案の定二日酔いになっていました。

しかし、いつもの二日酔いとちょっと様子が違います。

いつもなら、吐いてしまえばスッキリするのですが、この時はお腹の痛みは治まらず、めまいがひどくて立てないような状況でした。

内臓を締め付けられるような鈍い痛みに、「ちょっとこれはやばいかも」と感じ、救急車を呼ぼうかどうしようか迷ったぐらいでした。

どうにも気分の悪さがとれないので、とりあえず、奥さんにソルマックを買ってきてもらって飲んでみました。

眠くなる作用があるのでしょうか、しばらくするとウトウトし始めました。

そのうちいつの間にか眠っており、目が覚めると少し気分が回復していました。

ようやく少し回復し始めたことに安心し、しばらくはゆっくり休んで様子を見ることにしました。

夜にはめまいも治まり、一人で動けるようにもなりましたが、胃の鈍い痛みや吐き気、食欲不振は改善しませんでした。

お粥や飲み物だけを摂取する生活を続けて安静にしていたのですが、3日後に熱を出しました。

38.1度まで上がりましたが、次の日には下がり、落ち着きました。

ただ、相変わらず胃の不快感は消えなかったので、高熱も出たことですし、とりあえず病院に行ってみようと思いました。

念のため胃の検査をしてもらえる病院を調べてから出かけました。

医師は「心配するほどではない」。でもお腹の痛みは消えない…

病院では、熱が38度を超えていたことで、最初インフルエンザを疑われましたが、症状や経緯を話しているうちに、その選択肢は消えたようでした。

「顔色が良いので、そんなに心配することはありませんよ。
 薬を5日分出しておきますので、様子を見てみましょう。
 ですが、せっかく病院まで来たのですから、
 念のため血液検査をすることもできますがどうしますか?」

問診や触診をした後で、そのように言われました。

心配するほどでもないのならと、とりあえず薬を飲んで様子を見ることにしました。

5日間薬を飲み続けていたのですが、どうもあまり胃の調子が良くなった気がしません。

病院でもらった薬はなくなってしまったので、家にあったパンシロンAZ胃腸薬を飲んでいました。

10日ほどパンシロンを飲み続けても、胃が重い感じや鈍い痛み、吐き気は消えません。相変わらず食欲もありませんでした。

慢性胃炎や胃がんを引き起こすピロリ菌とは?

私は昔、急性胃腸炎で入院したことがあり、それ以来、慢性的にお腹に不快感を感じていました。

この時の直接の原因は、大腸の炎症だったのですが、それが治ってからも腹部が重いというか、鈍い痛みを慢性的に感じていました。

何か原因があるんじゃないかな?とずっと気になっていたのですが、今回の件がきっかけでネットで調べているうちに「ピロリ菌」が怪しいのでは?と思うようになりました。

胃は強い酸性のため、以前は細菌がいるわけがないと考えられていましたが、1979年に初めてヘリコバクター・ピロリ菌が発見され、どうやらコイツが慢性胃炎や胃がんの原因になっているようです。

特に「慢性胃炎の80%はピロリ菌が原因だ」と書かれている記事もあったので、私の慢性的な腹部の痛みもピロリ菌が原因に違いないと思い込むようになりました。

ただ、体内にピロリ菌が繁殖している人というのは、まだ下水などの衛生面が整っていなかった時代を経験しているご高齢の方(1970年代以前に生まれた方)が多いということでした。

例えば、そういった人たちに子どもが生まれて親となり、子どもが赤ちゃんのころに口移しで食べ物を与えていた、というようなことがあると、ピロリ菌がその子どもにも感染してしまうことがあるようです。

そういうことなら、私にもピロリ菌が感染している可能性が無いとは言えません。

「私の慢性的な胃の痛みはピロリ菌の仕業に違いない!」

そう強く思い込んでいた私は、ピロリ菌の検査と除菌をしてくれる病院を調べ、自宅から10分ほどの近所に、その病院を見つけました。

ピロリ菌検査は健康保険が効かないってホント?

ちょっと注意が必要なのは、ピロリ菌の検査と除菌のみ行なおうとすると、健康保険が効かないとのことでした。

ですが、他の検査等を併用し、条件を満たせば健康保険が適用されますのでご安心ください。

たとえば、胃カメラなどの検査をして、慢性胃炎などのピロリ菌が原因と考えられる症状が確認されて初めて、ピロリ菌の検査・除菌に健康保険が適用されるそうです。

私も胃内視鏡検査とセットにして、ピロリ菌検査を受けました。

鼻から入れると痛くない?経鼻内視鏡検査とは

さて、とりあえずその自宅から自転車で10分の個人病院に行き、医師に今までの経過と症状を話しました。

そして、「ぜひピロリ菌の検査をしたい!」と強く訴えました。

「ではまず胃の内視鏡検査をしましょう。」

ということになり、3日後に検査をすることになりました。

「うちは鼻から胃カメラを入れるので口から入れるよりも痛くないですよ」

胃内視鏡検査には口から入れる「経口内視鏡検査」と鼻から入れる「経鼻内視鏡検査」の2種類があります。

経鼻内視鏡検査のメリットとデメリット

経鼻内視鏡検査のメリットとして、以下の3点が挙げられます。

  1. 苦しくない
  2. 検査中に会話ができる
  3. すぐに日常生活に戻れる

経鼻内視鏡検査のデメリットとして、以前は経口内視鏡に比べてカメラの精度が低かったのだそうですが、最近のメーカーの努力によって、かなり改善しているようです。

実際に、経鼻内視鏡でモニターを見ながら検査してもらいましたが、かなり画像はキレイでしたし、その場でプリントしてもらった出力も、かなりキレイに見えましたので、このデメリットも最近ではあまり当てはまらないのではと感じました。

3~4年ほど前に急性胃腸炎で入院した時は、経口内視鏡で胃の検査もしましたが、その時プリントしたものと比べると、今の経鼻内視鏡の方が鮮明に内部を確認することができます。

経口内視鏡検査 経鼻内視鏡検査 比較画像
↑左が経口内視鏡検査で右が経鼻内視鏡検査の画像です

余談ですが、以前の急性胃腸炎の時は胃に問題はなく、大腸に炎症が見つかりました。大腸に内視鏡を入れるときは、肛門から挿入します。

食道、胃、十二指腸の中を直接観察するのが「上部消化管内視鏡検査」、大腸などを調べるのは「下部消化管内視鏡検査」と言います。

大腸を調べた時は、腸の中をきれいにするために下剤を飲んだりと、検査までの準備が大変だった覚えがあります。

経鼻内視鏡検査 当日までの注意点

内視鏡検査当日までの注意点は以下のとおりです。

  • 夜7時以降は固形物を体内に入れてはいけない
  • 水などの飲み物も夜10時以降は飲んではいけない
  • 検査当日は水も薬も一切口にせずに病院へ行くこと

それほど不便は感じませんでしたが、水分すらとってはいけないのは意外でした。
以前、経口内視鏡検査を受けた時は、前日までは水分OKでした。

経鼻内視鏡検査で広い範囲に胃潰瘍が見つかった!

経鼻内視鏡検査当日の流れは以下のとおりです。

  1. 消泡剤を飲む
  2. 両方の鼻に血管収縮薬をスプレーする
  3. 鼻腔に麻酔を行なう
  4. 麻酔薬を塗った細くてやわらかいチューブを通りの良い方の穴に挿入する
  5. 内視鏡を挿入し検査開始(検査は5~10分程度です)

経口に比べて苦しくないとは言っても、やはり鼻から異物を入れるわけですから少し苦しさはあります。

また、同時に体内の様子をモニターで見ていたので、そのせいで少し気分が悪くなりましたが、もちろん耐えられないほどではありません。

部分的に鼻とノドに麻酔をかけるだけなので、モニターを見ながら医師と話をすることができます。

内視鏡が胃に到達すると、医師は

「広い範囲で潰瘍が見られますね。
 赤い点々がそれです。
 ですが、これは薬で治りますのでご安心ください。」

そう言いながら、潰瘍部分がわかる画像を何枚かプリントアウトしてくれました。

経鼻内視鏡検査 胃潰瘍

口内炎のような小さな赤い傷が点々とありますが、それが潰瘍部分です。

「あぁ、この潰瘍が原因だったのか」と思いながら、私はようやく胃の不快感の原因がわかってホッとしていました。

ピロリ菌検査(尿素呼気試験)と結果がわかるまでの時間

内視鏡検査が終わると、次はピロリ菌の検査です。

ただ、ノドに麻酔をかけているので、ピロリ菌検査で飲むための薬をすぐには飲むことができません。

15分ぐらい経過し、麻酔の効果が薄れて物が飲み込めるようになってから、ピロリ菌の検査に移ります。

ピロリ菌の検査は「尿素呼気試験」と呼ばれる方法でした。

飲み薬を飲んで再び15分ほど時間を置いた後、看護婦さんに渡された袋に息を吹き込みます。袋に溜めた息を検査することで、ピロリ菌に感染しているかどうかがわかるようです。

3~4日後に結果がわかるとのことでした。

ピロリ菌の検査結果に拍子抜け

4日ほど経過し、病院に電話をしてみました。

私「4月1日にピロリ菌の検査をした間口と申しますが、結果は出ていますか?」

看護婦さん「少々お待ちくださいね。」

看護婦さん「お待たせいたしました。結果が出ておりますので、病院までお越しください。」

私「わかりました。ではこれから伺います。」

電話では教えてくれないんだ、と思いながら、病院まで出かけて行きました。

病院で名前を呼ばれ、医師の前に座ると、

「問題ありませんでした」

とのこと。

尿素呼気試験の結果は、1.1バーミル。

2.5バーミル未満であれば、ピロリ菌が悪さをしているわけではないとのことでした。

「慢性的な胃の痛みはピロリ菌のしわざに違いない!」

と思い込んでいた私はいささか拍子抜けしてしまいましたが、「問題ないならまぁいいか」と思い、スッキリとした気持ちで家路につきました。

なぜ病院では電話で検査結果を教えてくれないのか?

ただ、ちょっと腑に落ちなかったのが、「問題ありません」という言葉を聞くためだけに病院まで行かなければいけなかったのか?電話で検査結果を教えてくれればそれで済んだのでは?ということでした。

調べてみると、同じような疑問を持っている人は多いようで、知恵袋などで質問が見つかりました。

なぜ電話で検査結果を教えてくれないのかという質問に対する回答は、だいたい以下の2点に集約するようです。

  • 個人情報保護の観点から教えられない
  • 検査結果を確実に伝える必要があるから

健康保険証の番号や、病院の診察券などの番号を電話で告げれば、本人確認はできると思いますので、「個人情報保護の観点から教えられない」というのは疑問が残ります。(実際、電話で教えてくれる病院もありましたので)

もう一つの「検査結果を確実に伝える必要があるから」という理由であれば、納得できます。

言った言わないで問題が起こるのは人の世の常ですからね。

調べてみると検査結果を電話で教えてくれる病院もありますので、納得できない人は事前に確認してから行くと良いでしょう。

わざわざ「問題ありません」という言葉を聞くためだけに病院へ行くのは時間の無駄ですし、そのために診察代を払うのも何だかモヤモヤしてしまいますので。

検査結果を聞きに行った時の診察代は380円でしたので、大した額ではありませんが、お金の問題ではなく、ただ「なんだかスッキリしない」という感じです。

やはり、医師の都合で考えているのか、患者の都合で考えているのか、という部分でスッキリしない感じを受けるのでしょう。

患者側の私からすれば、電話で検査結果を教えてくれないのは、ただ単に病院側の都合にしか感じられませんでした。

処方された胃潰瘍の薬は?

さて、何はともあれピロリ菌は問題なかったわけですから、あとは胃潰瘍の薬を1ヶ月間飲み続けるだけです。

経鼻内視鏡検査の日にもらっていた胃潰瘍の薬は、「ネキシウムカプセル20mg」(朝食後1カプセル)と「テプレノンカプセル50mg」(朝・昼・夕食後1カプセル)です。

胃潰瘍の薬(ネキシウムカプセル テプレノンカプセル)

2ヶ月後ぐらいに、もう一度胃内視鏡検査を受けるように言われています。

胃内視鏡とピロリ菌検査と薬の費用はいくら?

今回かかった費用は、

経鼻胃内視鏡検査+ピロリ菌検査=5,670円
胃潰瘍の薬代=2,340円

ピロリ菌の検査結果診断=380円

合計8,390円でした。

最後に

今回、内臓がやられてしまうと、なんだか気分も落ち込んで行くのが感じられました。

また、お腹が痛いと踏ん張りがきかなくなるので、仕事にも支障が出てしまい、仕事量を少しセーブせざるを得ません。

体と心はつながっているとよく言われますが、体の不調が原因で、うつ病などの心の不調を引き起こしてしまうケースも多いと言われています。

私も若くはないので、飲み過ぎ食べ過ぎなどの不摂生は控え、食事は腹七分目ぐらいを目安にし、なるべく消化の良いものをよく噛んで食べるなど、基本的な事ですが体をいたわりながら生活していかなくてはと思いました。

最後に、1970年代以前に生まれた人はピロリ菌感染率が高いようなので、胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がん予防のためにも、一度検査しておくことをおすすめします。

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