前回からの続きです。
酔っぱらってフラフラの状態でようやくタクシーに乗り込み、運転手さんに起こされて料金を払おうと胸ポケットの財布を手に取り、中を見ると2万円ほどあったお札がありません。
おかしいなと思い、あらゆるポケットに手を入れてみましたが、お札は入っていません。
困っていると運転手さんから「カードも使えますよ」と言われました。
幸い、普段使っているクレジットカードはスマホケースに入れてあり、とりあえずカードで支払いを済ませて外に出ました。
家の前かと思ったら、どうやら違うようです。
目の前には見覚えのある葬儀場がありました。
そこは家から歩いて10分ほどの場所でした。
なぜこんな所に降ろされたのかわからないまま、フラフラの足取りで家へ向かいました。
家に着いたのは3時前だったでしょうか。
妻はまだ起きていました。
タクシーで葬儀場の前で降ろされた話をしたら、なんだか気味の悪い話だねと言っていました。
わたしはそのまま居間のコタツで寝てしまいました。
次の日の朝。
飲んだ次の日に会社を遅刻したり、休むのはダメだろうということで、何とか7時前に起きて7時30分ごろ家を出ました。
まだかなり気持ち悪いですが、とりあえず出かけてしまえば何とかなるだろうと思い、会社へ向かいました。
電車の中では運良く座れたので、少し助かりました。
池袋に着いて、何か液キャベのような胃腸薬をコンビニで買おうかと思いましたが、財布にお金が入っていないことを思い出しました。
それどころか、財布自体を家に置き忘れていました。
昨日の夜、タクシーで使ったクレジットカードも、スマホケースから取り出して昨日着ていた上着のポケットに入れてしまったようで、こちらも家に置き忘れてきました。
Suicaは持っていたのですが、Suicaで支払うという考えが思い浮かばず、結局胃腸薬は買えずに気持ち悪いままの状態が続くことになります。
それよりも、昨日の2次会以降の記憶がほぼないので、何か大変なことでもしていないかの方が心配でした。
「おはようございます」と挨拶して席に着くと、他の人達もとくに変な感じではなく、「昨日大丈夫だった？」と普通に聞いてきてくれました。
「昨日の記憶がほとんど無いんですが、何か変なことしませんでした？」と聞いたところ、別に大丈夫そうだったので少しホッとしました。
以前、お酒ではけっこうな失敗をしたことが何度もあるので、それだけが気がかりでした。
昨日「二人で飲まない？」と誘ってくれた女性は、その日在宅勤務だったので会うことはありませんでした。
会社に着いた時はまだ大丈夫だったのですが、時間が経つにつれてだんだん気持ちが悪くなってきました。
トイレに行っては吐き、戻ってきてはまたトイレに行って吐き、の繰り返しが続きました。
吐くものも胃液ぐらいしか出てこないのですが、気持ちが悪いので何度も指をのどに突っ込んでゲーゲー言っていました。
そのうち上半身が熱っぽくなってきました。
どんどん気持ちが悪くなってきて、これはもうムリだと思い、午後から有休をもらって帰らせてもらうことにしました。
昼間だったので、帰りの電車も座って帰ることができました。
フラフラの足取りでようやく家に帰り着きました。
熱を計ってみたら、37度8分ありました。
昨日、地べたに寝てしまったせいで風邪でも引いたのかもしれません。
あるいは、コロナだったら最悪だなと思いながら、何とか着替えてベッドで眠りました。
妻には「帰りに液キャベ買ってきて」とラインを送っておきました。
次の日には熱が下がっていたので、コロナではなかったようです。
その後10日間ぐらいは何だか体調が良くない状態が続きましたが、ようやく調子も戻ってきました。
出社時に例の女性とも会いましたが、「また飲みに行きましょう」と言っていたので、とくに何かやらかしてしまったということはなさそうで、ひとまず安心しました。
とにかく記憶をなくすほど飲むのは良くないことはわかっているのですが、どうせまたやってしまうんだろうなぁ。。。
まぁ、そんな自分も嫌いではありませんが。
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